タイトル | 風俗嬢の「本イキ」は本気か?(江戸時代の遊女篇) |
---|---|
投稿者 | 猫饅頭 |
投稿日 | 2018年05月27日 |
『風俗嬢の「本イキ」は本気か?(江戸時代の遊女篇)』 最近、体調を崩し、風俗を中断している。 いつもながら、図書館に行くことがある。 そこで、菊地ひと美の「郭の媚学」(講談社2017)から、江戸時代の風俗嬢の実態の一部を紹介する。 テーマは、上記の本からの一部引用(「引用(引用文献)」と表記する)を行うのをご了承願う。 そこで、時々、気になるのが風俗嬢の「本イキ」である。 時々、風俗を利用して、風俗嬢の「本イキ」が本気だろうか、媚態(演技)であろうか? 気になるところである。 女性特有で、一般の女性にも通じるかも知れない。男に気を遣ってイクふり(演技)をする。 数人を相手にする風俗嬢であれば、このような技術は必要かも知れない。 【江戸時代の遊女たちの話(床上手の章)】 様々な手練手管を繰り出す遊女たちは「床技」を駆使し、男を誘惑した。また、床技の巧みなことを「床上手」という。 【「感じるのは恥」という遊女】 「勤める身が、常の女の様に、会う人会う人に精を漏らして、続くものではござんせねど(色道諸分難波鉦)」とあり、常の女(素人)のように性交のたびに、絶頂(精を漏らす)を感じていたら、複数人を相手にする遊女は身が持たない。 「ほんに合は勤をするものの恥だと申しやすが、女のあさましさに、ついすとっぱずしそうになる時、紛らかすが法サ(部屋三味線)」とあり、絶頂(ここでは「合」)は遊女の恥だとしている。 遊女であれば、客に絶頂を感じてはならず、紛らわす(法)術さえ持っているという。 そして、川柳を紹介する。 気をやると叱られますと新造いい *新造は若い遊女のこと 取りはづしては新造叱られる *取りはづすは感じること もうもうやりんすまいと新造泣き とあり、経験の少ない若い遊女は快感(気をやる・取りはずし・やりんす)に耐えられなくなった様子が川柳に謡われている。そのため、郭では感じないいろいろな方法を若い遊女に教授したようである。 【対策】 そこで、郭の中で不感症の「術・技」を教え込まれる。しかし、感じないマグロ(女)状態では客がつかない。そこで、更にプロの技術が必要になる。 1 虚啼き(よがり声) 「床での、虚啼、目付かすかにして、結髪の乱るるももおします。枕はづして足の指先をかがめ、両の手にて男をしめつけ、息づかいあらく、どふもならずの森のほととぎす(中略)心にひとつもない事にしても、偽りとはしりながら(けいせい色三味線・京之巻)」とあり、遊女の技術が表現される。 ああぁ、あれだぁ、熟女デリのヤツ・・・経験された方もいらっしゃると思います。客は本気と思いたい・・・猫饅頭 「人の噂にゃァ、ぬしは床で泣くということだが、この開(秘所)の味のいい上に、泣かれちゃァ、たまらねぇ(願ひの糸ぐち)」とあり、遊女の技術(咽び泣き)に男は蕩かされている。 2 床上手 遊女が売れっ子になるには、「一に顔、二に床、三に手(部屋三味線)」とあり、一番に綺麗な顔(美貌)、二番目に床上手(情交)、三番目に手練手管(起請文・彫物・指切・心中・恋文・嘘・じらす・甘えなど)が重要だと説いている。現在は美貌にスタイルが加わるかも知れない。 「今では床よしでなくては、はやりゃせん(部屋三味線)」とあり、その床上手の技術は書物にはあらわれない。皆それぞれの技術を持っていたようであり、その一例としては以下のとおり 「其時、ゆすり持ちとて、いかにも尻を締て、わが身を左右へゆり廻しさします。尻をしむれば、玉門しまる故なり(色道諸分難波鉦)」とあり、名器づくりに郭側は教育を施したと考えられる。 以上、「郭の媚学」から引用した。 いかがであろうか、現在の風俗嬢の「本イキ」は本気であろうか?技術(床上手)であろうか? 時々、・・・考える・・・猫饅頭。 | |
この風俗コラムへの応援コメント(11件中、最新3件)