タイトル | ○○○○さんレポ2019夏 流れゆくものと、その先の林檎 |
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投稿者 | タケゾー5 |
投稿日 | 2019年09月25日 |
『○○○○さんレポ2019夏 流れゆくものと、その先の林檎』 皆さんもご存知の通り、今年の夏はまあ神奈川でオフ会がたくさんありまして。 何度か混ぜてもらったのですが、だいたい皆さんがタケゾーに聞きたいことって、2つしかないみたいですね。 ま、そりゃそうだと思います。 もちろん、1つは大和の彼女のこと。 そしてもう1つが、 ヒロスエさんのこと。 で、ぽろっと言っちゃったんですよ。 あ、そのうち遊びに行こうって話してますよー、って。 そしたら格さんが、告知していい⁉︎告知していい⁉︎と。 そしてこちらに了解を取ってから告知までの格さんの素早さといったら。 格さん、きっと仕事早くてデキるエリートサラリーマンなんだろうなー。 重ね重ねの告知、ありがとうございます! と、いうことで、 久しぶりにヒロスエさんの話です。 非常に個人的な連絡で申し訳ないんですが、もしチュウボーさんが読んでくれたら、それはそれはうれしいのですが。 それから最初に言っときますがこの話、エロくないですからね。 あ、差し戻されたらどうしよう? 今から1カ月くらい前、夏もそろそろ終わる頃、ヒロスエさんが春からコツコツ準備してきたイベントがありました。 どういうイベントだったのかはごめんなさい、検索されると、きっと出てきちゃうんでここでは書けません。 思ってたよりお客さんも多く、自分の作ったものを認められてヒロスエさん、ヘトヘトながらも満足そうでした。 もちろんタケゾーも行きましたよ。 というか、什器やらいろいろ、会社の倉庫からハイエースで運びました。 ただで借りようとしているくせに、いろいろ注文の多いヒロスエさん。 まあ、いいけどね、仕事じゃないし。 社長も、なんでも持ってってやって、と言ってたし。 実はヒロスエさん、作品づくりが佳境に入った夏の初めに、そこそこ長い期間九州の実家にある事情で戻っていました。 間に合わない、間に合わない、と何度泣き言の電話が来たことか。 あ、正確にはラインの無料通話ですけど。 たぶん、というか間違いなく、女性からバンバン電話がきてる、と嫁にバレてたと思います。 ただ、話してる内容が、立体構造物の強度の上げ方とかビニール素材の効率のいい接着の仕方とかなので、あーまたいつものことね、とスルーしてくれたと思うのですが。 でも、毎回毎回ヒロスエさん、嫁に聞かれるとちょっとマズイことも言ってました。 終わったら温泉、 終わったら温泉、 終わったら、温泉、連れてって、ください。 そんなわけで、9月の頭の、今日はこれまだ夏だよねー、というある日、朝早くからヒロスエさんちに向かって車を走らせました。 朝早く、ということは、皆さんおわかりですね。 約束の時間に、着いたよ、と連絡を入れると、15分待っててください、という返事。 そしてヒロスエさんが車に乗り込んだのは20分後。 「あー、ほんとに家の目の前でー。この車目立つからもうちょっと離れたとこに停めといてくださいよー。ご近所にバレるじゃないですかー」 なんだそりゃ。 相変わらず、遅刻しても謝らないサウスポー。 そして今日は黄色のカットソーに白いクシャクシャシャツ、濃紺の柄入りハーフパンツに茶色のサンダルにキャップとサングラス。 うーん、女性らしさのかけらもないファッション。 まあ、ビーサンじゃないだけマシか。 で、近くのインターから高速へ。 最初のサービスエリアで焼きたてパンとアイスコーヒーを買って、高速を安全運転で走りながら朝ごはん。 そしてヒロスエさんが、少し前に終わったイベントのことについて、いろいろいろいろ話します。 1番好きな作品のこと、 お客さんに言ってもらって1番嬉しかった言葉のこと、 ほぼ徹夜が続いて気が狂いそうになったこと、 最終的なリアルな赤字の額、 そして、1番佳境だった頃に実家に帰らざるを得なくなった理由から、話はこんなところに飛びました。 「前にちょっと言った話、まだ親にしかちゃんと話してないんですけどねー、たぶんあたし来年、結婚します」 あ、さらっと言ったな。 やっぱりね。 まあ、いつそうなってもおかしくなかったし。 なので、さらっと返しました。 そうなんだ、よかったじゃん。 しばらく実家にいて、九州でも作品が作れるんじゃないかと思ったこと。 むしろ競争相手が少ない分、世に出る可能性が高いんじゃないかと思ったこと。 そして、甥っ子や姪っ子としばらく一緒にいて、やっぱり子供ほしいな、と思ったこと。 そんなことを聞きました。 ていうか、イベントの打ち合わせとかで会ってる時からちょいちょい匂わせてましたから、ヒロスエさん。 結婚したほうがいいのかなー、って。 実家にいる間に、4月から九州に転勤になった彼氏ともいろいろ話したんでしょうね。 ヒロスエさんの実家から彼氏が住む街まで、電車に乗れば1時間ちょっとなはずですから。 不思議なくらい、気持ちに変化はありませんでした。 あぁ、そうか、そう思っただけです。 よかった、オレ、ちゃんと消化できてるわ、そう思いました。 「結婚式呼びますからね、絶対。もし九州になったら、自費で来てください」 そんなことを言われた頃に、車は最初の目的地である川のほとりに到着。 川下りの舟のチケットを買うと、それを見たヒロスエさん、ぷぷっと吹き出しました。 「ね、これ、ロマンスコース、って書いてありますよ」 え、ほんとだ。なにそのダサいネーミング。 「えー、いいじゃないすかー。今日ほら、ロマンスっぽくいきましょうよー!」 うーん、そのピアスだらけの耳で何言ってんだか。 とりあえず時間まで、ぷらぷらと商店街をお散歩。 途中で冷えたお漬物なんかを買ってぽりぽり。 うーん、みょうがかじりながら何のロマンスだ。 時間になって舟に。 乗り込む時にヒロスエさんに手をのばします。 落っこちないように。 スタートすると思いのほか流れが速くて、いやこれ、ロマンス生まれるスピードじゃないでしょ。 満員のお客さんはきゃあきゃあ。 ヒロスエさんもきゃあきゃあ。 水がばっしゃんばっしゃん。 うん、これ、ディズニーランドより楽しいかも。 30分くらいのアトラクションを終えると、 「ね、川に降りれるところないですかね」 と、ヒロスエさん。 家族連れやカップルでそこそこ賑わっている川のほとりを、岩を伝いながら降りていきます。 ちゃんと手をのばしながら。 落っこちないように。 ちょうど大きな岩の陰になっているところに、入っても大丈夫そうな浅いところが。 2人で腰を下ろし、足を川につけてぱしゃぱしゃ。 小さな魚たちがさーっといなくなって、あれ、これなんかロマンスっぽいか? ほんとはオレ、まだ消化できてない? そう思った時に、こっち行けるよー!というちびっこの声。 その後ろにお父さんとお母さん。 あ、見つけちゃったのね、川に入れるところ。 場所を譲ると、お母さんにこう言われました。 すいませ〜ん、お邪魔しちゃって〜。 「今のお母さん、なんかニヤニヤ笑ってましたねー」 うん、完全にロマンスの邪魔したと思ったんじゃない。 「絶対そうっすよねー」 で、早めのお昼。 おそばと、天ぷらと、鮎。 ていうか、お昼はおそばばっかり。 デザートは、白桃のかき氷と抹茶桜餡のかき氷。 シェアしながら残り4分の1くらいになったあたりでヒロスエさん、頭がキンキンすると言って器をそっとこちらへ。 見ると桜餡だけ見事になくなっていて、うん、まあ、知ってますよ、こういうタイプだってこと。 お腹がいっぱいになったら、今度は山の頂上にある神社まで車を走らせます。 川に沿って曲がりくねった道をどんどん上流の方へ。 景色の中の森や川が、次第にジブリっぽい雰囲気になっていくと、ヒロスエさんがまた、川に降りたい川に降りたいと騒ぎ出します。 はいはい、注文多いですね。 車を停められるスペースが見つかるごとに、停まって降りられるかどうか探るのですが、なかなかうまい場所はありません。 ですが、何度めかに停まったところに、細い橋がありました。 渡りきったところに、崖、といってもいいくらいの斜面。 その下に、下流とは比べ物にならない澄んだ水の流れが。 こっから行けるんじゃね? 「えっ、ここ降りるんですか?」 大丈夫大丈夫、落ちないようにするから。ほら。 少しずつ少しずつ、手を取り合って崖をくだります。 川面にたどり着くと、2人しておそるおそるその中へ足を。 「わーっっ!つめたいーっ!気持ちいーっっ!」 まるで10代のリアクション。 あと3カ月もするとさんじゅうン才あわわわわわ。 「おおおーっ」 はしゃぎすぎて足を滑らせたヒロスエさん。 慌てて支えて、しっかり手を。 もー、何やってんだよ。 少し先に細い支流のような流れがあり、その先には小さな滝。 あそこまで行ってみようよ、と、川の中を手を繋いでジャブジャブ進みます。 ジブリだジブリだもののけ姫だアリエッテイだやっぱり新開誠より宮崎駿だよね、なんていいながら。 滝のそばでハーフパンツのヒザのところやらTシャツの背中やらがびしょびしょになるまで遊んで、なんだこの30代と40代。 いくら2人とも若く見られがちだといって、他人の眼があるところじゃできませんよ、こんなこと。 気が済んだので戻ろうか、となりますが、あ、あの崖登らなきゃいけないんだ。 ゆっくりゆっくり、大丈夫なところを探しながら、ヒロスエさんを引っ張りあげます。 が、 「わわわーっ!」 見事に足を滑らせるヒロスエさん。 ヒロスエさん、運動神経とバランス感覚に問題がありますね。 本人はサンダルに悪態ついてましたが。 しっかり手を繋いでいたので落っこちはしなかったものの、ちょっとふてくされてしゃがみこんだままのヒロスエさん。 もー、なんていいながら、そばに戻って抱きかかえて立たせます。 そうか、崖から落っこちそうになっても、手を繋いでいればいいんだ。 それ以上繋がってると、ほんとに一緒に落っこちちゃうんだな。 そして、 あ、 キャップのツバって、 邪魔だな。 そしてこれ、 30代と40代の、 やることじゃないな。 でもこれで、 消化しよ。 無事に車に戻って、タケゾーはTシャツを着替えてヒロスエさんはヒザをまくって山頂の神社に。 重厚で荘厳で華麗な、まさにパワースポット。 長い時間お祈りしていたことは、ねぇ、何でしょうね。 おみくじを引いて景色を楽しんで、おやつを食べたら出発します。 曲がりくねった道を下って、川の向こうの小さいけれど趣きのある温泉に。 たっぷりお湯を堪能したら、お腹がすいたのでもうここでごはんにしようよ、と。 で、広間で地元の名物ごはん。 周りに家族連れが何組かいて、そのちびっこを見るヒロスエさんの目が優しい。 イベントの頃はなんだか思いつめた表情ばかりだったのに。 よかった、リラックスできて。 ていうか、もはやグダグダじゃん、その表情。 あ、ノーメイクだからか、なんて口がさけてもいいませんけど。 「あー、もうなんか実家みたい。このままここで寝ちゃおかなー」 はは、じゃあそのまま置いてくから。 「やですよ、一緒に寝ましょうよー」 何いってんの。じゃあ、いろんな意味で一緒に寝るよ。 「いやいや、それはちびっこ聞いてますから」 そっちが先に言ったんじゃん。 「へへへ。あ、ひとつね、許してもらいたいことがあるんですけど」 ん、何? 「あたしだけ、・・ビール飲んでもいいっすか?」 はいはい、好きなだけグダグダ、もとい、リラックスしてください。 そして、帰り道は意外なほどすいていて、高速を降りても日が変わるまでまだ3時間以上。 早かったねー。 「そうっすねー」 どうする?このまま帰る? 「いやー、まだ早いでしょ」 じゃあ、・・あそこでも行く? 「もー、しょうがないなー。ふっふっふ」 2時間でいい? 「充分じゃないですか」 寝たりする? 「ぜんっぜん眠くないです」 で、車は国道沿いの大きな派手な看板がある建物の駐車場に。 その中の、少し広い部屋でヒロスエさんと2人。 結局は3時間。 出てきた時には2人ともぐったり。 そんな、1日でした。 あ、カラオケですからね。 むっちゃ椎名林檎と東京事変を聞かされました。 泣かせてやろうと思ってバラードを連続で歌ったら、点数低っ、と笑われました。 まあ、こんなもんです。 そして、ヒロスエさんの話は本当にこれを最後にしようと思います。 自分がどういう立ち位置にいればいいのか、しっかりわかった気がするので。 そして、 結婚しちゃうし。 別れ際にヒロスエさん、こんなことを言ってくれました。 「もし九州に嫁にいっても、夏になったら戻ってきますからね。一緒にまた川に行きましょ。で、今度はラフティングやりましょうよ。ひゃっほー、とかいって、ばっちゃんばっちゃんやって、ひっくりかえるやつ。着替えいっぱい持って、ね」 うん、それほんと、30代と40代のやることか? | |
この風俗コラムへの応援コメント(27件中、最新3件)
- 被ボディーブロー(135)2019/10/8>>タケゾー5(57)の『○○○○さんレポ2019夏 流れゆくものと、その先の林檎』のコラムお疲れ様です!
彼女個展かグループ展かやられてのですかね。迫ってくる期日に胃が焼けるような思いをしますよね。
いやー、切ないですね。全体に流れるこの切なさはなんでしょうね。何となく状況を知っているからですかね。
夏の何とも言えない滲んだような景色の中に、お二人がいて、時間の経過さえ2人を気にしているようなそんな世界観。イベントがあるという訳でもないけど、ぐいぐい読まされました。
大人になってもこういった時間を持てるのは幸せですね。
彼女の持ち手は二つあって、一つは彼氏がもう一つはタケゾー様が持ってますね。