タイトル | 鶯谷に魅了された男 |
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投稿者 | ミド丸 |
投稿日 | 2016年11月14日 |
『鶯谷に魅了された男』 その男は今年の2月、初めて鶯谷の地に降り立った。 駅南口の改札を出て歩道橋の上で少し立ち止まり、ホテル街を見つめる。 『凄い…』 男は心の中でそう呟き、息を呑んだ。 思わず頬が緩み、胸が高鳴るのを感じた。 歩道橋を渡りきり、階段を降りて少し歩くと左手に細い路地。 路地の先にはラブホテルが軒を連ねている。 その路地には入らず、少し進むと1階にレンタルDVD店が入った建物が。 男の目的地はその建物。 ひときわ高い建物で、電車に乗っていても目につく。 2階から上はホテルになっている。 外観は完全にビジネスホテルだが、ラブホテルと同じくショートステイが出来る。 ビジネスホテル兼ラブホテル。 『大阪にもそんなホテルが有ったな』 男は大阪での経験を思い出していた。 ベッドの上でフェラをされつつ、廊下から時折聞こえる話し声や笑い声。 『東京にもこんなホテルが有ったのか…』 大阪での出来事を思い出しつつ、男はホテルの部屋でデリヘル嬢の到着を待った。 その日呼んだデリヘルの女は抜群にエロかった。 女の大きい喘ぎ声が響く室内。 大阪の時と同じく、廊下から時折聞こえる話し声。 『声聞こえちゃってたかな?』 プレイが終わると恥ずかしそうに女は呟いた。 ホテルの外で女と別れ、男は南口の改札へ向かった。 『次は違うホテルを利用しよう』 そう誓って男は帰路に着いた。 数週間後。 男にとって2回目の鶯谷。 また南口の改札を出て歩道橋へ。 歩道橋を渡って階段を降り、今回はラブホテルが連なる細い路地へと進む。 前回の誓い通り違うホテルへ。 小さくて部屋数の少ないホテルだが、部屋は綺麗で料金も安かった。 相手は前回と同じ店の同じデリヘル嬢。 今回もエロさは少しも変わらなかった。 プレイを終えて、ホテルの外で別々の方角へ別れる。 男は駅へ向かい、女はホテル街へ消えていった。 ホテル街へ消えてく女の背中に哀愁を感じたのは、その日降っていた雨のせいだろうか… 3回目の鶯谷。 男は約半年振りに鶯谷に降り立った。 過去2回呼んだデリヘル嬢は店を辞めてしまった模様。 今回は初利用となる店。 ホテルは1回目に使ったのと同じホテル。 過去2回はプレイ後すぐに帰っていたが、今回はホテル街を少し歩いてみる事にした。 線路沿いを歩いて北口の改札方面へ。 歌舞伎町のホテル街に比べれば、かなり人通りは少ない。 やたら派手な服装をした年増の女。 ホテルに1人で入る白髪頭の男。 ホテルから出てきた若い女を助手席に乗せ、道幅スレスレの細い路地をバックで戻る車。 様々な人間模様が垣間見える。 年も性別も違えど、皆目的は同じ『仲間』の筈だ。 北口改札に到着。 北口改札はデリヘル待ち合わせのメッカらしい。 それらしい男と女の姿が何人か在った。 北口改札を通り過ぎた先にもホテル街は続いていた。 『どこまで続いているんだろう?』 男は好奇心を駆り立てられたが、3回発射した疲労からその日は帰る事にした。 4回目の鶯谷。 前回から1週間後。 先週と同じホテルで、初めて利用する店だった。 プレイ後に再び北口改札方面へ。 改札を通り過ぎてさらに奥のホテル街へと進む。 セレ○ソと言うホテルを通り過ぎて角を曲がると、いきなり普通の住宅街になった。 住宅街をぐるりと歩き、来た時と違うルートでホテル街方面へ戻る。 初めて歩く路地を進むと、ホテルに混じって和風な建物が姿を現した。 『万○旅館』 旅館と名乗ってはいるが、実態はラブホテルと同じ。 外の料金表に休憩料金の表示もされていたので、それが分かった。 見るからに時代を感じさせる。 例えるならアダルトDVDでは無く、アダルトビデオの世界だ。 『素晴らしい!いつか利用してみたい』 男はそう思った。 しかし、近くには同じくらいの料金で綺麗なホテルがいくらでも有る。 確実にデリヘル嬢からは嫌がられるだろう。 さらに路地を進む。 一見お洒落なカフェかレストランに見える建物が。 『鶯谷倶○部』 ここもラブホテルだった。 建物の外に料金表が無ければ、ほとんどの人がホテルだとは思わないのではないだろうか。 新と旧が入り交じるホテル街。 『深い。とても深い』 男は鶯谷の深さに感心して、帰路に着いた。 5回目の鶯谷。 前回からは約1ヶ月後の訪問。 利用した店は3回目の訪問と同じ店。 ホテルはリニューアルオープンしたばかりの新しいホテルを利用した。 このホテルは系列グループに属していて、鶯谷だけで複数のホテルを運営している。 全ての系列ホテルを利用した訳ではないが、料金が安い割には安かろう悪かろうではなく、内装や設備もまずまずでコスパに優れている。 『是非五反田にも進出して欲しい!』 男は心の中で声を大にしていた。 男は鶯谷にすっかり魅了されていた。 訪れる度に新たな発見が有り心が躍る。 駅の目の前がホテル街。 安くても綺麗なホテルがたくさん有る。 歌舞伎町の様にうんざりする人混みを歩かなくて良い。 リア充のカップルに遭遇する事も少ない。 腕を組んで歩くカップルの女をチラッと見て 『俺の相手の方が良かった』 とちょっとした優越感に浸る。 名前も知らない『仲間』とすれ違い 『今日の相手はどうだった?』 と心の中で声を掛ける。 その男にとって鶯谷は着飾る必要の無い、自分の素を出せる街ではないだろうか。 『この街にはまたまだ知らない世界が有る』 『次に訪れた時はどんな発見が有るだろう?』 男は胸を躍らせていた。 男は鶯谷の昼〜夕方の顔しか知らない。 夜になるとまた別の顔を見せるとの噂は知っている。 『夜の顔もいつか見に行こう』 男はそう誓いながら、今日もデリヘル店のイベント情報を検索していた。 | |
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