タイトル | 君はテレクラを知っているか? 前編 |
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投稿者 | 洗濯屋のケンちゃん |
投稿日 | 2022年06月19日 |
『君はテレクラを知っているか? 前編』 というわけでやっと本編です。 これも少し長くなったので前後編に分けます(笑) (1)拙さに~負けた~ 「昭和枯れ芒」のメロディーでタイトルをお読みください(笑) さて、初回で1本も取れず惨敗した私は、情報誌を読んで「フック連打」の技を知り、リベンジを期してしばらくテレクラに通いました(笑) 余談ですが、ビジネスホンのフックのバネって、すごく頼りない位置に取り付けられていて、しかもバネも弱いんですよ。 就職してからフックが壊れた事務所の電話機を分解して修理したことがあるのですが、その時「こんな頼りないモノをあの勢いで連打すりゃ、あっという間に壊れるよなぁ」と思いました。 今でも回線はデジタルになりましたが、電話機としての機械的な部分はほとんど変わってません。 あんなチャチな造りの割にはバカ高いし。 話が逸れました。 何度か連敗した私は作戦を変え、平日の午前中という、店が空いている時間帯を狙って行ったのでした。電話の本数も極端に少ない時間帯なのですが、何よりまず取れる確率を上げることに賭けたのでした。 店に入ると使用中の個室はわずか1室。よし狙いどおり。今日は勝てる! 個室に入ってフックをゆっくり連打しながら、勝利の瞬間を待ちます。 電話機のランプが点灯しました。よし、かかってくる! 次の瞬間、「あ、もしもし」という声が聞こえました。 …通路を挟んだ向かいの個室から(笑) 1対1で負けたーー!!!(笑) 私は力なく個室内で崩れ落ちたのでした(笑) 向かいの個室から声が聞こえてきます。壁はペラペラに薄いので声なんて丸聞こえなのです。 そうなんだ、○○ちゃんていうんだ いくつ? へーまだまだ若いね~ 今日はヒマなの? …うん、…うん、 え?○○ちゃん、AVに出てるの? な、なにー?AV女優だと? あー、逃がした魚は大きい(笑) まだまだ声は続きます。 あのさ、AVって擬似も多いけど、○○ちゃんはどうなの? そう、当時は擬似本○も多い時代でした。 えー、そうなんだ、ほんとにヤッてるんだー あー楽しそうな会話だー(笑) そのうち、向かいのブースの男が彼女を口説き始めました。 フラれてしまえ!と全力で呪いをかけているってのに、話がまとまったようです。 じゃ、30分後に○○のバス停で なんて電話を切っていそいそと店を出て行く音がしました。 くそー …いや待てよ? てことは、今は店には俺1人? …よし!次は確実に取れる!! …これを「勝ち」と言っていいのかは微妙ですが(笑) まあとにかく、そゆことで気持ちを新たにしたわけですが、その後1時間、電話は一度も鳴らず(笑) すごすごと帰る私に店番の兄ちゃんがかけた言葉が、 いやー、平日の午前中はサクラも使ってないからさぁ こんな状況でサクラと話したいわけあるか(笑) (2)勝ったよ!ばあちゃん! それからしばらく後、ついに私に初勝利の瞬間が訪れました。 通話が繋がり、電話機のランプが緑になった瞬間の達成感ったらなかったです。 ところが。 勢い込んで「もしもし」と呼びかけた私の耳に聞こえてきたのは… あーもしもし、そちらは「てれくら」というところなんですかいのぅ …え? この声の嗄れ方は、そしてこの喋り方は… あ、あの、確かにここはテレクラですが、そちら様はおいくつでいらっしゃいますか? 敬語になってる(笑) しかもなんでこの状況でまず歳を聞く(笑) この異常な状況下でも、とりあえずはテレクラでの会話の流れを踏襲する俺って(笑) あー、わたしは68ですがのぅ ろ、ろくじゅうはち? けっこう大きな声が出てしまったので、途端に周りの個室からぷっと吹き出す音が聞こえました。 どうしてこんなところに電話をかけてきたんですか? それがのぅ、孫娘が最近部屋にこもって長電話ばかりしててなぁ、心配になって留守の間に部屋に入ってみたら、てっしゅ(ティッシュ)がたくさんあってのぅ それで、そのうちの1つに電話してみたそうなのです。 テレクラとはどんなところか聞かれ、店のシステムとか店内の様子なんかを詳しく説明させられました(笑) で、あんたたちは何を目的にそこに集まってるんじゃ? …いやもうヤル気満々ですよ我々は(笑) そんなところに孫娘が電話してるんか… 電話の向こうの声が沈んでます。 あ、あの、孫娘さん、電話の後で出かけたりしてます? うーん?いや、出かけたりはしてないと思うがのぅ ただ、半日ずっと電話してたりするから心配でなぁ あーそれなら単に冷やかしだと思いますよ それかサクラのバイトか サクラ? サクラって何かのぅ ええ、サクラの説明も詳しくさせられました(笑) そうか、それならまだ本当に危ないことはまだしてないのかのぅ 今のうちに話せば分かってくれるかのぅ とまずは少し安心した様子でしたが、 それにしてもあんたも、いい若いもんがそんなところに入り浸るのは情けないのぅ と説教されました(笑) ええ、自分でもつくづくそう思いましたさ(笑) というわけで、苦い初勝利となったのでした(笑) (3)眠れる獅子は寝ててくれ(笑) それは日曜日の午前1時か2時頃のことでした。つまり日付はもう月曜日に変わっている時間帯です。 30年以上前のことなのに、なぜ曜日まで憶えているのかというと、入店した時に5室くらい埋まっているのを見て、思わず(朝から仕事があるんだろ?こんな時間までこんなところにいるんじゃねーよ!)と心の中で毒づいた記憶があるからです(笑) ええ、完全に自分のことは棚に上げてます(笑) なんでこんな時間帯に来たのかというと、私的にはこの時間帯なら絶対空いてるはず、という読みがあったからで(笑) まあ電話の本数も少ないのですけどね。 それに深夜ならばあちゃんは寝ているはず、とも思いましたし(笑) 別にあのばあちゃんが再び電話をかけてくると予想していたわけでもないし、まして仮にかけてきたところで、それを私が取ってしまうなんてこともあるわけないのですが(笑) 何気にけっこうなトラウマになってます、ばあちゃん事件(笑) で、意外に混んでいることにがっかりしながら個室入りしたのですが、3本目くらいの電話を取ることができました。 やったよばあちゃん!(笑) いやばあちゃんが応援してくれるはずもないのですが(笑) これが「初勝利」の瞬間です!(笑) もしもし、と声を掛けると、もしもし、と気怠そうな声が。まあこの時間帯で元気溌剌だったらむしろ怖いですが(笑) 何してたの? んー、まだまだ眠くならないから暇つぶしに ま、テレクラの会話の鉄板ですねこれは(笑) この時間帯なんで、そもそも会おうという気の女性はまずいない、てことは私にも分かる(笑) ほぼ雑談のような会話をしていると、 明日から仕事でしょ?(私の場合は学校ですが) こんなところで夜更かししてていいの? そっちこそ わたしはいいの、そういう仕事だから へー、何の仕事? へへ、何だと思う? という流れになりました。 当てろってか? まあ、この曜日のこの時間帯に起きていることが通常運行であることを考えれば、 水商売? お、お兄さんやるね じゃ、もっと具体的に当ててみてよ と挑発してくる。 さあて… しばし時間をもらって考えます。 何となく飲み屋のお姉さん系ではない気がする。 飲み屋のお姉さんなら、ほんのもう少し、口調や喋りの内容に「男に媚びを売る」ムードが見えるものなのでは?と。まあテレクラに電話してまで媚びを売るつもりはまったくないかもしれんけど、無意識にそういうものは出てくるだろう、とすると… ソープとか? ってかなり山を張って聞いてみました。 すると、 おっ、お兄さんすごいね、大当たりだよ おー当たった(笑) この、割と姐さん系でサバケた話し方をする人、当時のソープにはけっこう多かったのです。 それに会話相手の男を「お兄さん」と呼ぶのも、ソープでよく聞いていたし。 飲み屋なら、まず名前を聞いてその名前で呼ぼうとするパターンが多かった気がする。 ソープではさすがに客の名前を聞くなんてことはなく、必然的に相手を代名詞で呼ぶわけですが(馴染みになればこの限りではない)、お兄さん呼びはソープではとてもよく聞く呼び方だったので。 お兄さんもよくソープに来るの? まあ、たまにはね から、何となくソープネタの会話になり、ある一言をきっかけに空気が一変したのでした。 ねえお兄さん、これどう思う? と言って切り出してきた話は、要はその日のお客さんだったらしいのですが、 もう何回か来てくれた馴染みのお客さんだったんだけどね、月に1回しか来ないくせに、なんかフェラのやり方とか細かいところの好みがうるさくて、しかも『なんだ、覚えてないの?』って言うのよ あ、とりあえず私はまっ先に「月に1回"しか"?」ってツッコミを入れてしまいましたが(笑) 月に1回コンスタントに来るんならけっこうな上客じゃねーか 私の「しか?」というツッコミは華麗にスルーされて、彼女の話が続きます。どうやらゾーンに入りつつあるようです(笑) 眠れる獅子が起きた!って感じです(笑) 「そこはそうじゃなくて」とか、いちいちイラッとする言い方をするのよ 毎回のことだから慣れてはきたんだけどね、でも同じこと言うなら、もっとこうして欲しいな、とか他に言い方があるでしょ! あーそれはごもっともだわ それで今日、帰り際にいつものように「また来てくれるよね?」って聞いたら、「うーん、もう良いかな」ってほざいたのよあの男!! ありゃそんなこと言ったの? そいつも黙って来るのやめればいいのにね それはそれで腹が立つわよ! でももういい、って言われた時はさすがにブチ切れしそうになったわよ! 店の中で大声出すわけにはいかないから我慢したけどさ それで今、ブチ切れてるのか(笑) でもまあ、たいして覚えてもいない客だったら、来なくても「あっそ」で良いんじゃないの? と言ったら、 何言ってんのよ!あんな客、こっちから願い下げよ! そういう問題じゃないのよ! とさらに激しくなりました(笑) どうやら地雷をまともに踏んだようです(笑) だいたい初めて来た時から、「うんうん、写真よりいい女だ」って何様目線なのよ! (え~?誉めたら怒られるの?) 夜12時までの営業なのに、11時50分なんて時間に予約取るし! (嫌なら11時最終受付とかにすれば良いだけじゃ…) フェラはもっと音を立てるのが好きだ、って毎回言ってるよね?って言われても、こっちは毎日大勢の客の相手してるんだから覚えられるわけないでしょーよ! 自分中心に世界が回ってるんじゃないってのよ! (いや~、月1で来てる客なら、メモ取ってでも憶えた方が…) ("メモ取り姫さん"と出会う前の出来事ですが笑) あんなやつ、どうせ家庭でも職場でも誰からも相手にされてない孤独な男に決まってるわ! (それはまあ無関係だし、そもそもそれは人格そのものを否定することになりかねないのでアウトだよ…) それにわたしのアソコが緩いとか言うんだよ! (あ、それはその男が悪い) ええ、ここまでのツッコミは、すべて私の心の中だけでしています(笑) 口に出したら10倍になって返ってきそうだし(笑) でもこのときはさすがに、 それ、あんたのナニが小さいからだよ、って言ってやれば良いのに と言いました。そしたら、 お、お兄さん巧いこと言うね そうだねそう言ってやれば良かった と少し暴走ぶりが穏やかになり、ああやっと怒りが収まってきたか…とホッとしたのですが、 で、お兄さんのナニはおっきいの? と聞いてきたので、 いや普通だよ どっちかと言えば小さい方なんじゃないかな と返したら、 なによ!そんならあんたもわたしのアソコが緩い、とか言い出すっていうの?! (もはやお兄さん、と呼んでもくれない笑) と瞬間湯沸かし器のように怒り復活(笑) いやもうこれは、どこで「怒りスイッチ」を押してしまうか分かったもんじゃないな(笑) もうワケが分からない(笑) そして、彼女が だから○○○○○○○○○○なのよ! と叫んだところに私が、 でもさー って口を挟んだ瞬間にガチャっと唐突に電話を切られました。ほんと、何の前触れもなく唐突に。 しばし呆然としましたが(ちょっと耳鳴りもしていた笑)、まあ言いたいことをまくし立てて気が済んだのだろうか。 帰ってから情報誌を引っ張り出して、どの店のどの姫さんか、調べようとしましたよ。 会話で価格帯とか年齢層とか、概ね見当がついていたので。 もちろん、間違ってその姫さんを指名してしまわないように、です(笑) まあ、ざっくりした該当者が多すぎて分かりませんでしたが。 というわけで、最初の2本で珍しいパターンを経験してしまった私のこの時点での気持ちは、 「なんかテレクラって、思ってたのと違う…」 でした(笑) そりゃそうだわ(笑) てわけで後編に続きます(笑) 後編はやっとテレクラ体験談らしくなります(笑) | |
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