タイトル | 遊廓に泊まろう! ~ 宝山寺(生駒)新地滞在記 ~ |
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投稿者 | タンスにゴンゴン |
投稿日 | 2023年05月28日 |
『遊廓に泊まろう! ~ 宝山寺(生駒)新地滞在記 ~』 どーも、タンスにゴンゴンと申します。 皆さんは奈良県の生駒(宝山寺)新地をご存じでしょうか? 大阪の飛田新地などでも知られる新地=“ちょんの間”街で、一般宿泊も受け入れている旅館があるということで、かねてより遊郭(妓楼)からの転業宿に泊まってみく現役の遊郭街かつ妓楼ということで今回訪問いたしました。 あらかじめお伝えすると今回は姫とのお遊びはせず…なのでほぼシンプルな宿泊記ではありますが、わずかでも雰囲気でも感じていただければという事で、ご興味があればお付き合いのほど…🙇 【🕌精進落としで栄えた“天空の遊里”】 生駒新地…別名・宝山寺新地は、その名にあるとおり生駒山の中腹にある“聖天さん”の愛称で親しまれる宝山寺の門前参道にある旧遊廓街で、神聖な寺社の門前に色街とは一見罰当たりな感がありますが、これは“精進落とし”という風習が関係しています。 精進落としとは、寺社の祭礼行事や参詣を前に汚れに当たる肉・酒・異性との交わりを絶つ事を“精進”といい、行事が済んだ後にそれらを再開することが“精進落し(明け)”です。 寺社の門前や参道(街道)には参詣客をもてなすための茶屋や宿が栄えますが、こうした精進落とし需要から飯盛女(遊女)を置く宿も増え、遊郭へ発展・形成されるケースもあり、有名なところでは😎ブラタ○リでも取り上げられたお伊勢参りの精進落としで栄えた古市遊廓や愛知県の豊川稲荷の門前街。 そして金比羅参りの香川県の琴平(栄)や、津観音の門前となる三重県・津(大門)などは現在もソープや歓楽街としてその名残を残していますが、私が把握する限り“現役”として残るのはここだけでしょうか。 【🐕🐈レトロでファンシーな乗り物で遊里へ】 生駒新地へ徒歩でアプローチは、まず近鉄線『生駒駅』から中央または西改札口を出て、南口に進みデッキ通路から駅ビルを介して近鉄生駒ケーブル『鳥居前駅』でケーブルカーに乗り継ぎます。 なお駅名は鳥居前ですが、肝心の鳥居は移設されたのでありません(笑) 生駒ケーブルはこの鳥居前駅から『宝山寺駅』で乗り変えを経て🎡生駒山上遊園地のある『生駒山上駅』までを結ぶ路線で、乗り物オタの私はこれに乗るのと生駒山上遊園も旅の目的でした。 大正7年開業の日本初…すなわち最古のケーブルカーという、今回のノスタルジーな旅にうってつけな乗り物で、切符を購入(IC非対応)し改札を受けホームに向かい、かつての天空の遊里へと誘ってくれるレトロな車両は! …キラキラライトアップされた猫バスならぬ猫ケーブル『🐱ミケ』号が待機中…遊園地があるからですがずいぶんとファンシーな。 発車まで少し時間があったが早速🐱ミケの体内に乗り込んで待ち、住民とおぼしき数名のおばちゃんや観光の中年ご夫婦、そして出発の時刻になると初老運転士が乗り込んできて…40オーバーの私を含めおよそファンシーとはほど遠い面々を乗せてミケ号は発車。 ガタン…ガタタン……ガンッ!😅 さすが日本最古のケーブルカー、ガツンとくる乗り心地も香ばしく。 上から煌びやかに降りてくる相方のブルドッグモチーフの『🐶ブル』号と中間ですれ違い、約5分の乗車時間で『宝山寺駅』に到着します。 ここで乗り換えて🎡遊園地がある『生駒山上駅』まで行けますがそれは翌日のお楽しみとして、無人の改札を出るとこの駅が突き当たりとなる一本道を少し進めば、生駒新地のシンボルである [ 観光生駒 ] のアーチが目に入り、その手前の道路脇には旅館の案内図🗺️が。 見ると十数軒の旅館欄はほとんどが白塗りにされ、記載が残る5軒は私のこの日の宿や遊べるとの情報がある旅館名。 逆に旅行サイトで見かけた転業宿はなかったので、現役のちょんの間案内図ということでしょう。 ちなみに略図にすると… 🅿️. (═🚞.🚞══ → ︗ . \ ├───────┐◌\ 卍──┶━━┯━━━━┷〖┻━ → ◌ ♡│◌ ♡◌ ♡♡ ←山上方向 │♡ ━ … 参道 卍 … 宝山寺(生駒聖天) ♡ … 看板記載旅館 ◌ … 転業、廃業旅館 〖 … “観光生駒”アーチ 🚞…ケーブル宝山寺駅 🅿️…駐車場 →…山麓方向(JR生駒駅) ※)現役・観光向け・廃業含む 【💕愛欲の神が見守る、日本一 “高い” お遊び処】 今宵お世話になる宿へ、早速チェックインすることにします。 破風も立派な純和風旅館🏯ですが、玄関脇に小さく『風俗営業許可証…令和○年…』と書かれた真新しい鑑札が、ここが“現役”のそれであることをしっかり示しています。 玄関に入り声をかけると、明るく気さくでふくよかなTHE女将さんと看板犬がお出迎え。 お遊びの場合はここで「遊べますか?」と告げるところですが、普通にネットでの予約旨を伝え、翌日の朝食やお風呂、夜の施錠時間などもろもろの確認や説明をいただいて無事チェックイン。 ちなみにまだ女性を呼べる時間ではありましたが、夜伽の手配は聞かれませんでした。 女将さんに当地のお遊びについて伺いたいところですが、その気がない冷やかしは野暮というもの…まぁ、滞在中にチャンスはあるかも。 👩「お陰さんで今年のGWはほぼマン室でして…」 いや~皆さんお盛んな…かもですが、観光需要も戻って何よりで、ド平日のこの日も私の他に1人宿泊客がいらっしゃるそう。 ご案内いただいた2階のお部屋(プレイルーム)は趣たっぷりな八畳和室で、窓からは生駒の市街地をはじめ奈良盆地が一望できる絶好のロケーション! 純和室、そしてこの眺望…純粋な旅館としても十分素晴らしく、ましてや お遊び場としては他にないでしょう! 夜の眺望も楽しみに、一旦部屋に荷物をおいて遊廓街散策と聖天さんへご挨拶にいきます。 石段が続く参道の沿いには小さな和風旅館が点在し門前町の風情がありますが、数年前まではこれらすべてでお遊びができたというのが信じられません。 界隈は観光・参拝客、地元民はちらほら、カフェやヴィーガンレストランなどおしゃれなお店もあったりで落ちついていながらも、旅館街としてはやや寂れた感はあります。 そんな旅館街を抜け、左右に石灯籠がずらっと立ち並ぶ風情たっぷりな石畳の参道を歩き、麓から移設された大鳥居を潜れば宝山寺境内。 鎮守神の“大聖歓喜天”は商売繁盛、そして愛欲の神として夫婦円満👩❤️👨、子宝🧑🍼、良縁👫にも御利益があるとのことなので、今後の精力的な風活への活力と資金を、そして素敵な姫達との出会いをしっかり祈願し、宿へと戻ります。 【💑のんびりしっぽりの“生駒スタイル”】 生駒新地でのお遊びについてですが、大阪の新地のように顔見せやお遊びを仲介する“やり手婆”は存在せず、各宿へ凸して前述の「遊べますか?」と直接交渉するそうです。(凸には入り口に掲げてある18禁札や風俗営業の鑑札が目印です) お相手いただく女性は宿が手配してやって来る“置屋”方式なので… ~ 部屋に呼んだ芸者さんとお遊びをしているうちに、お互いが良い仲となって…💑💕~ …という体ということですね。 他地域の隠れ遊廓同様に女性の年齢層は40代前後の熟層。 コースは組合での取り決めで各宿横並びの ■120分 27,000円 ■お泊り 40,000円 (食事付き)70,000円 ショートでも120分とちょんの間としては長めの設定(約10年前までは4時間3K!)で、現存唯一と思われる“お泊まり”もあります。 そしてこれも生駒新地の特徴と言えるのが、宿にある共用風呂での“混浴”があるところでしょう。 女性が到着し頃合いで一緒にお風呂で汗を流してもらい、部屋に戻って火照りを冷ましたところで、チョメチョメしてまた一汗。 そして再びお風呂でのんびり混浴を楽しむという、コース設定からも女性とゆったりと過ごしながらしっとり事を致す…というのが“生駒流”のようです。 【🆒とにかく幻想的な夜生駒】 さて、生駒駅で買った奈良名物の柿の葉寿司を晩御飯に部屋で一息つきながら日暮れを待ち、再び宿を出れば、アーチの“観光生駒”の四字が赤く煌々と。 聖天さんへ通じる参道の石灯籠にも灯が入り界隈は一段と幻想的な雰囲気に包まれます。 そして宵の口となった部屋の窓向こうには…宝石を撒き散らしたような生駒盆地市街の夜景が! いやぁ、これだけで宿泊した価値は十分! 浴衣に着替え布団を敷いて雰囲気だけは出しておいて、お風呂をいただくことに。 共同の浴室は家族風呂で2ヶ所。 まず一方は浴室の角に岩と朱色の水車のモニュメント、そしてが壁には山岳絵と風情ある庭園岩風呂風。 広さも10畳くらいはありそうで、翌朝いただいたもう一方はタイル張りのシンプルな和風呂で湯船がより広めでした。 聞くと人工ながら温泉だとというのも嬉しく、貸し切り利用なので女性と気がねなくのんびり混浴を楽しめそうで、ソープとはまた趣が異なる前後浴となるでしょう。 夕闇で一層輝きが増した夜景を眺めつつ、旅館の一室でレポを打っている自分はまるで文筆家になったような気分。 もしお泊まりならここで湯上がりに女性のお酌で晩酌🍶…からの女性のお尺💋で晩F⭕ck💕 …なんてのを想像していたら寂しくなったので、床に入ることにします…💤 女将さんからおすすめされていたので翌朝は早起きをして、久しぶりの御来光🌄を拝むことができ、夜景、日の出と部屋から楽しめるなんて…改めて素晴らしいロケーションです。 ちょっと2度寝をして朝風呂をいただいてからの朝食も、外注やお弁当ではなく品数多い立派な和食膳と“料理旅館”は建前ではありません。 もうすっかりちょんの間というのを忘れて久しぶりの旅館泊を堪能しちゃってますが、食後にワンちゃんと戯れながら女将さんと雑談をしていると、流れでちょこっとだけお話を聞けて…身支度を整えてお部屋を後にし、女将さんとわんちゃんのお見送りをいただいてお宿を後に。 🎂ケーキデザインのスイーツ系ケーブルカーで向かった山上遊園地を楽しみ、再び昼の遊廓街に戻ると、聖天さんの参拝・観光客が行き交い、各旅館もランチやカフェ、そして…ちょんの間営業モード。 その中に旅館に一人入っていく女性の姿もあって…あれ?お呼ばれしたのかな?なんて。 最後に昼営業の転業旅館でランチのお蕎麦(これも美味)をいただいて、帰りは参道を歩いて下山し生駒観光を終えたのでした。 ちなみにおかみさんのお話によると、お客はもちろん女性にも“需要”があるので一般の受け入れをしつつ、お遊びの場として続けているとの事。 若い女性も稀に入ってきていたそうですが、最短2時間という拘束時間とそれ故にコミュ力も求められるので長続きせず…その対策にと1時間コースを用意した事もあったようですが、結局はゆったり自由恋愛を楽しむ“生駒スタイル”を重んじて、現状に至っているそうです。 女性が途絶えれば遊郭街としても終焉…ということなのでしょうね。 【おまけ・大人も楽しめる“天空の遊園”】 2日目に訪れた🎡生駒山上遊園地。 遊具は全般的に小型でファミリー向けですが、園内からは遠く大阪の街や奈良盆地が見下ろせる圧巻の眺望(夜は夜景の名所)で、それらを眼下にできるサイクルモノレールはまるで空中サイクリング🚲! そして私のお目当てである『飛行塔』は現存する大型遊具としては国内最古という“遺産系遊具”でして、おっさんが独り、これらの遊具に乗ってテンションブチ上げ状態でした。 いかがだったでしょうか? 🕌宝山寺、🛤️ケーブルカー、🎡山上遊園、そしてグルメ🍴と観光でも十分な現役の遊郭街。 機会があればぜひ訪れてみてください。 ー 了 ー | |
この風俗コラムへの応援コメント(19件中、最新3件)
- ぽち太(129)2023/7/15>>タンスにゴンゴン(188)の『遊廓に泊まろう! ~ 宝山寺(生駒)新地滞在記 ~』のコラム遅コメ失礼します!
ふだんあまりコラムまで見ないもんで…。
いやぁ~、それにしても味わい深いレポ。夢中で読みました!
生駒にかつての“料理旅館”があり、お遊びもできると聞いてはいましたが、コロナもあったし、今でも残っているんだろうかと、常々気になっておりました。ぽち太の情報収集能力では、信頼できるレポートもありませんでしたし、関東からぶっつけ本番で行く気概もなく…。
でもホント、こんなふうに旅館で美味しい料理に舌鼓を打ち、美し芸妓さんの踊りに惚れ惚れしながら、踊り終わった芸妓さんとしっぽり…、そしていつしか眠りに落ち、翌朝、芸妓さんの甘い口づけで目を覚まして、もう一発…なんて、なんとまぁうらやましき世界がまだこの日本に残っていたなんて!! この美しい世界がどうか消えませんように、と祈りながら読んでいました。
女将さんの話が貴重過ぎますね!